男の意地、女の意地

人間は、意地を張る生き物です。

意地を張るというのは、自分の意見を押し通そうとすることです。 でも、いくら人間が意地を張るからといって、なんでもかんでも意地を張り通すわけではありません。 その人が、それまでの人生の中で培ってきた信念に反する時に、初めて意地を張ることになります。 つまり、いわゆる意地っ張りな人というのは、それだけ強い信念を持っているということですね。 逆に、信念が確立できていない分野に関しては、意地を張りたくてもできなかったりします。

人間である以上、男も女も意地を張ることがあります。 でも、男女によって意地の張り方に微妙な傾向の違いがあるように思います。 男性の場合、女性よりも信念が形成されやすいようです。 特に若い男性の場合は、尊敬する人の一言など、ちょっとしたきっかけによって簡単に信念が出来上がってしまいます。 そのため、明確な根拠がなかったとしても、それを正当化するための論理を作り上げ、その信念を維持しようとすることが多いようです。

一方、女性の場合は、信念の形成により現実的な根拠を必要としているように思います。 ただ、その根拠が正しい必要はなく、自分にとって納得いくだけの論理的な正しさがあれば、それで満足するようです。 そのため、より多くの判断材料を提供したとしても、その全てを把握することなく、従来の論理を繰り返すだけで、新しい論理を拒否しようとします。 その代わり、厳密な論理を組み立てることが出来なくても、感覚的に正しいと感じた場合は、あっさりと新しい信念に乗り換えることが多いようです。

こうして比較してみると、男性は論理的かつ感情的、女性は現実的で感覚的ということがわかります。 男性は、自分が正しいという前提で意地を張り、女性は自分の間違いを隠すために意地を張ります。 別の言い方をすると、男性は相手を攻撃するため、女性は自分を守るために意地を張るわけです。 どちらにも共通することは、相手を威圧してより有利な立場になろうとすることです。 逆に、相手を脅威と感じていることの表れでもあります。

もちろん、こうした意地の張り方の違いは、そういう傾向が見られるというだけで、男女どちらにも見られるものです。 ただ、意地の張り方の違いを知っておくと、何かと便利だったりします。 たとえば、男女間で口喧嘩になったとします。 そのままお互いに意地を張り合ったとしたら、最後は男性が女性に暴力を振るって最悪の結末になってしまうでしょう。 もし、男性が女性の意地に隠された本心に気づけば、女性が男性の意地を形成する感情に気づけば、口論を続けることの愚かさにも気づくはずです。

この場合、男性は女性の主張の裏にある真意を汲み取り、それを基に論理の再構成をすべきです。 女性は男性の感情を受けとめて感情を静めた上で、新しい論理を形成するための材料を提供すべきです。 繰り返しになりますが、男女の役割が入れ替わることももちろんあります。 ただ、対策を練る男性役と、方向を見定める女性役のどちらの役を演じるのか、その見極めが大切なのです。

本当は、意地を張らずに素直になることが一番なんですけどね。

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