世界の再構築
2005/11/08 00:59 随想録
感動を伝えるには、二通りの方法があります。 ひとつは、相手にも同じ体験をしてもらうことです。 そして、もうひとつは、自分がどう感動したのかを詳しく説明することです。 どちらにしても、「感動しているんだろうな」ということは、その様子から簡単に伝わりますが、感動の具体的な内容については、なかなかうまく伝わりません。
同じ体験をしても同じ感動を味わえないのは、人によって興味の方向が違うからです。 例えば、空を飛びたいと願っている人なら、スカイダイビングは素晴らしい感動を与えてくれますが、高所恐怖症の人には地獄の苦しみがもたらされます。 高所恐怖症でなくても、その時の天候や体調などのちょっとした違いによって、感動の度合いが大きく左右されてしまいます。
自分がどう感動したのかを説明するには、表現力が問われます。 ただ「感動した」と連呼しているだけでは何も伝わりませんし、「怖かった」「気持ち良かった」だけではさっぱり要領を得ません。 「ものすごく高くて怖かった」「風が気持ち良かった」でも、ふ〜んで終わってしまいます。
それでは、どうすれば感動を伝えることができるのでしょうか。 同じ体験でうまく伝わらないのは、そこに感動だけでなく、あらゆる要素が含まれているからです。 自分の体験談でうまく伝わらないのは、自分の感情ばかりで、何がその感情を引き起こしたのかを把握できていないからです。 つまり、感動のきっかけとなった出来事を選び出し、それらを使って体験を組み立て直して、それを相手に体験させれば良いのです。
それは、世界を自分の視点で再構築して、自分だけの世界を作り上げることです。 そして、感動を伝えるということは、自分の世界に相手を招待することなんですね。 ですから、感動を伝えるためには、失礼のないように、もてなしの心で相手に接する必要があります。 それさえ忘れなければ、きっと相手は喜んでくれることでしょう。
あなたの中には、どんな素晴らしい世界が広がっているのでしょうか。





